厨房動線は効率的に!

厨房
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厨房内の動きは、お店全体の動きに影響します。料理の提供に時間がかかると回転率も下がります。洗い物や片付けが滞り作業効率が下がる場合もあります。作業効率のよい厨房の動線やレイアウトについてまとめます。

厨房の動線を考えるポイント

厨房の動線を考える場合、一度お店の全体の流れを考えてみましょう。

お客様を席に案内する→オーダーを取る→厨房にオーダー内容を伝える→調理→完成→スタッフへの料理の受け渡し→お客様に提供する→食事終了→お支払い/片付け

そして、ここから厨房内の作業についても更にイメージしてみましょう。

ホールスタッフがオーダーを伝えます。どの場所から伝えるのでしょうか?そして、まず何をしますか?例えば、冷蔵庫から材料を取り出す→調理する(切る・焼く・煮るなど)→盛り付ける→スタッフがお客様に提供→空いたお皿を片付ける→料理器具の洗浄

あなたのお店の厨房では、どんな動線を確保できそうですか?お料理の受け渡しはどこで行いますか?下げたお皿はどこに置きますか?動線を考えるときは、実際の動きをイメージするのが一番です。まずは、その動きをお店の厨房スペースに当てはめて考えてみましょう。

厨房レイアウト

厨房内の動線が決まったら、厨房設備のレイアウトを考えてみましょう。レイアウトは一般的に4タイプで説明されています。それぞれの特徴について説明します。

1直線型

最もコンパクトな形です。作業動線をしては、左右横の動きになります。冷蔵庫も流しも一列のため、配置によっては動線が長くなる場合もあります。また、出入り口の位置により、ホールオペレーションの動線が長くなる場合もあるので注意が必要です。
直線型の場合、カウンター店舗を多く見かけます。お客様と対面で調理をするため、接客とオペレーションを同時に担うことができます。

2L型

厨房内にL字型に設置されています。L型はL字の角を中心に、左右に設備を振り分けることができるため、その形上動線は一番短いと言われています。また、カウンターとの併設も可能なため、直線型同様カウンター越しにお客様にお料理を提供することも可能です。

3二列型

前後に設備が配置されています。コンロなどの設備を配置する側と、盛り付けをする側という風に、作業を分けることができます。作業動線は前後左右になります。たくさんの注文をさばいていく場合はスペース確保ができるため、その分作業効率もアップします。
また、作業スペースを変えることでスタッフの役割分担の明確化もできます。少し大きめの飲食店の設備に見られます。

4アイランド型

アイランド型は、見せる厨房です。メイン厨房で半調理したものの仕上げをお客様の目の前でします。演出効果が高いです。

スケルトン物件の場合は作業動線を考えて厨房設計ができますが、居抜き物件はほぼ不可能を言えます。同じような業種の物件を探すの1つの方法ですし、動線を改善するような内装工事を追加するのもひとつのやり方です。いずれにしても、居抜き物件の場合は、動線や作業効率をイメージしながら物件選びをすることをお勧めします。

動線の効率化を図るために

1通路幅の確保

厨房内レイアウトがきまったら、次は設備同士の間隔をどれくらいにするのかを考えなくてはなりません。思い通りの設備を入れても、狭くて人が通りづらい、冷蔵庫やオーブンの扉を開けたら人が通れない事態になると、作業効率は悪くなります。
人が1人通りやすい通路の幅は60cm程度必要と言われます。冷蔵やオーブンの扉の開閉がある場合、2人がすれ違う可能性も考えると1m程度あると理想的です。

2厨房内のルール決め

厨房内の作業効率を高めるために、ルール作りは必要です。動線を一方向に決めて動く、役割分担をきちんと決めておく、お互いに声かけあうなど、厨房スタッフ全員に周知しましょう。厨房が狭く、十分なスペースが取れない場合はなおさらです。お互いに気持ちよく仕事ができる事も作業効率を高めます。

3設備の配置

冷蔵庫、調理台、コンロ、洗い場が直線上に配置されていると、作業の流れがスムーズです。更にお皿を並べる作業台がこのスペースの直線状か前後に配置されると作業しやすいでしょう。

まとめ

冒頭でも述べたように、厨房動線は店舗運営にとって重要な役割を持っています。お店が完成すると設計も設備も変更することができません。満席時、1人で対応する時、スタッフがいるときなど様々なシーンでのシミュレーションをすることお勧めします。また、一人ではなく複数人でシミュレーションをすることで、より現実に近い視点で考えるとができでしょう。

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