厨房は店舗運営の中心になります。作業効率を良くするために、厨房設備の配置や作業動線を考えていると思います。ここで忘れてはならないのが、厨房収納です。厨房設備を優先的に配置し、収納棚を置くスペースがなくなってしまった!という事にならないようにしなければなりません。収納棚も作業効率を高める上では重要な役割を果たします。ここでは、厨房収納について考えていきましょう。
厨房に収納するものの種類
まずは厨房内に収納するものには、どんなものがあるのか考えてみましょう。
・大型調理器具(電子レンジ・ミキサー・炊飯器など)
・小型調理器具(鍋・フライパン・ボール・ざる・バット・包丁・まな板・お玉・泡だて器など)
・食器(お皿・お椀・箸・ナイフ・フォーク・カップなど)
・調味料や常温食材
・調理備品(サランラップ・キッチンペーパーなど)
・おしぼり
・衛生用品(ゴミ袋、食器洗いスポンジ・洗剤など)
・ストック食材や備品
厨房内に収納するものは、形や大きさが不揃いでこまごましたものが多いですね。そのため、収納がきちんとできなければ煩雑で作業効率の低下を招いてしまいます。
収納場所
作業効率を中心に収納場所を考えるのなら、動線に合わせて収納場所を決めるのが良いでしょう。調理をする場所に、調理器具や調理備品、調味料や常温食材を収納する。調理場所の近くに盛り付けるための食器を収納。お客様にお出しするためのおしぼりやお箸などは厨房内の客席に近い場所に収納すると動きに合わせて必要なものを手にする事が可能になります。
このように動線に合わせて収納場所を決定するのなら、厨房設備の配置を決めるときに収納棚の配置も合わせて決める事をおすすめします。
収納棚選定のポイント
収納棚を選ぶうえでポントとなることは以下の3つです
・重いものを載せても安定感があり、歪んだりしない
・水回りでの使用にも耐えるよう腐食性が高く、防錆加工がしてある
・掃除がしやすい
最低でもこの3つは抑えておきましょう。
更につけくわえるのなら、スチールラックなどキャスター付きの棚を設置すると、掃除もしやすく、レイアウトの変更にも対応できるでしょう。
収納棚の種類
収納棚は用途に合わせて組み合わせて設置することをおすすめします。平棚は壁に設置され、調味料や常温保存の食材の置き場として利用されているのを見かけます。パイプ式の棚は、シンクやドリンクコーナー付近に設置されているのよく見かけます。壁に取り付けるのではなく、作業台の上に設置するタイプの棚もあります。構造上、壁利用ができない場合は、上置型の棚で空間利用をするのもひとつの方法です。
1つ注意が必要なのは、食器棚です。食器棚は衛生面から扉付きの棚を推奨されています。また、設置基準もあるためその点は要注意です。
収納方法
厨房スペースを十分に確保得できる飲食店なら、収納も含めて厨房レイアウトを決める事ができるでしょう。しかし、スペースに限りがある規模の小さい飲食店の場合、理想的な収納スペースを確保できないのが現状です。この場合は、使用頻度の高いものから優先して厨房内に収納するのもひとつの考え方です。食器の種類を少なくし、大きさをある程度揃えると、収納効率が上がります。カウンターが設置されているようなオープンキッチンでは、思い切って見せる収納にしてみはいかがですか?壁付けの棚や、吊り下げ棚を組み合わせて空間利用をすることで、見栄えよく作業効率のよい収納ができるかもしれません。
まとめ
厨房の作業効率と収納は密に関係しています。厨房内の動きに合わせて、壁・天井・空間をうまく利用しながら収納を考えていきましょう。「作業効率のよい厨房作りは収納場所の整備から」と言えるくらい収納は注目すべき事柄なのです。