お店の運営していく上で、新規のお客様獲得と同じぐらい悩むのが、リピーターづくりです。小さなお店にとって、リピーターの存在はとても大きく安定した売上、経営をしていく上では避けては通れません。小さなお店だからこそできるリピーターの獲得について考えていきたいと思います。
小さなお店にとってリピーターは必須
新規のお客様だけで店は成り立つ?
極端に言ってしまえば、リピーターを必ずしも生み出さなければいけないわけではありません。新規のお客様だけお店の運営をしていくことは実質不可能ではないのです。しかし、現実問題として、全ての売上を新規のお客様でまかなうには、広告宣伝費を常に大きく使い不特定多数の人にお店の存在をPRし続ける必要があります。大きな企業の場合は資金の規模も大きくなるので、大きく投資し、大きく回収することも可能ですが、個人でする小規模のお店の場合、1回でもその広告宣伝の効果が薄い事態が起こるとたちまち閉店に追い込まれてしまうでしょう。それはあまりにリスキーです。
リピーターはコスパが良い
「リピーターはコスパが良い」と書くとすごくビジネスよりな考えがするので、あまり好ましく思わない方もいるでしょう。しかし、お店の継続的に運営していく上ではこのような視点からの考え方も必要です。
例えば、新規客とリピーターとを同じ集客という点から見て、リピーターの獲得にはそこまで大きな広告宣伝費は必要ではありません。なぜなら、リピーターはすでにそこにお店があることを知っており、どんなメニューでどんな雰囲気の内装なのかを知っているからです。ですので、リピーターの再集客には、一度来店していただいたタイミングで次に繋がるスタンプカードによる仕掛けやSNSを使ったサービスをどれだけ打ち出すことができるかなので、より絞り込んだ施策を打ち出すことができます。また、一度リピーターを獲得することができればそのお客様自身が、お店の良さを口コミとして広めてもらうことで新規顧客の獲得に貢献してくれることにも繋がります。
一方、新規客の獲得には、どこにいてるかわからない、まだ見ぬ人たちに対してお店のコンセプト、メニュー、内装が伝わるように、幅広く広告宣伝、集客を行わなければいけません。どちらが労力少なく集客できるかは一目瞭然です。
リピーターの作り方
リピーターの集客はコスパが良いと書きましたが、決して容易ではありません。新規客の獲得とは違った難しさがあります。リピーターの獲得には「本質」が問われるのです。
新規客獲得の為の宣伝は、まだ来店したことのない人たちに対して、「美味しい料理があるよー」「居心地いいよー」といったお店のウリをアピールします。その時点では受け取る側はあくまでイメージでしかありませんから、見た画像がキャッチコピーが響けば来店してくれる可能性が上がります。
しかし、リピーター獲得の場合は、実際にお客様が来店されジャッジを下します。ですので、そこで満足したものが得られなければ、いくらリピーター獲得の為の施策を打とうが再来店することはないでしょう。リピーターを作る為の方法は以下の記事などを参考にしていただければ良いと思いますが、前提としてお店のコンセプトやメニュー作りがきちんと行われていなければなりません。
リピーター獲得は小さなお店の方が有利?!
大規模な飲食チェーン店から一人で切り盛りする個人経営のお店まで、飲食店が乱立する社会でお店を継続させていくには、自分のお店の強みを知る必要があります。ことリピーターづくりにおいては、大規模な飲食店よりも地域に密着した小さな飲食店の方が有利だと考えます。なぜなら、「人」の持つ力が強く反映されるからです。別の言い方をすればお客様と店員の距離が近いからとも言えます。
例えば大規模なチェーン店の接客は基本マニュアルが存在し、個性ある接客は珍しいはずです。それは大規模なりの経営の仕方などで統率を取るために仕方ないことですが、それでは働く人の持つ魅力を失うことになります。その点小さなお店の飲食店の接客は自由度が高く、お客様に合わせた対応が比較的容易に取れます。
接客だけでなく調理面でも、例えば人参が嫌いなお客様であれば個別に対応して人参抜きのメニューを作ることが個人店ではできます。しかし、大規模チェーンの場合であれば半加工品の商品を使うことが多いので、現場レベルで細かい対応ができないことも多いのです。致し方ないこととは言え、お客様から見れば対応してもらえる方が満足度は高くなるでしょう。
また来たいお店づくりのまとめ
リピーターの重要性はお分りいただけましたでしょうか。小さなお店のリピーターは売上を安定させることに繋がり、お店の存続に非常に重要なファクターとなっています。とは言え、リピーターばかりのお店になってしまってはいけません。どのリピーターのお客様も最初は新規のお客様なので、新規のお客様を獲得することも必死に行っていかなくてはなりません。ずっと来てくれるリピーターは数少なく、リピーターのお客様も一定期間ごとに入れ替わります。新規客とリピーターの獲得を、双方のバランスを考えた上で、販促や広告宣伝をすることが非常に大切なのです。