「マニュアル」と聞くと、多くの人は良い印象を持ちません。正直、面倒臭いかもしれません。しかし、マニュアルは有効活用すればとても便利で役立つものなのです。
今日はマニュアル作りについてまとめました。マニュアルと言っても、大手チェーン店のような内容ではありません。お店の規模に合わせたマニュアル作りについてまとめました。
マニュアルの重要性
マニュアル作りの目的は何でしょうか?「仕事の質を一定にするため」です。
複数人が同じ仕事をしている場合、準備~手順・やり方~片付けなど、マニュアルに示すことで、誰でもが同じ内容の仕事ができます。個人個人で考えてやるより、業務は効率化され、サービスの質を安定させることができます。
小規模飲食店でのマニュアル
マニュアルと聞くと、少し窮屈な気持ちになる方も多いと思います。マニュアルには仕事に関わる全ての行動が明記されており、仕事初日でも、マニュアルを見れば仕事ができるほどです。その分、自分の行動が決められているようで窮屈感が出るのかもしれません。
小規模飲食店の場合は、店長とアルバイトスタッフとで運営している場合が多く見られます。店長が料理を作り、アルバイトスタッフがオペレーションを担当するという具合に役割が分かれているため、その部分に関してのマニュアルは必要ありません。また、このようなお店の多くは、お客様との距離も近く、個性を生かした接客の方が好まれる場合が多いのです。
マニュアルの必要性
マニュアルが必要になるのは予約管理や食材管理、在庫管理などの運営に関わる部分です。管理方法についてはルールややり方を決めて、いつ、だれが、どのような方法で行うのかをきちんとマニュアル化しておく必要があります。詳しく解説します。
食材管理
飲食店において一番大切なのは食材管理です。食材の中には、すぐに揃うものと、注文してから届くまでに数日かかる物もあるでしょう。在庫が少ないと、品切れになり料理を提供できない事態になります。逆に在庫が多いと廃棄ロスとなり利益が下がってしまいます。どんなメニューがたくさん注文されるのか、客数の動向などを把握し、適正な仕入れや食材管理をする必要があります。例えば、「残り〇個になったら注文する」「△曜日は残数を確認して○個注文する」「□□は必ず〇個あるようにしておく」など食材リストや食材ごとのルールを作って、マニュアル化しておくと漏れを防ぐ事ができます。
在庫管理
食材以外のおしぼりや割りばし、ペーパーナプキン、トイレットペーパーなど、お客様のサービスには欠かせないものの管理も必要です。備品についても食材と同様に、備品リストを作成しておくと在庫管理がしやすいです。業者と取引がある内容に関しては、連絡先や担当者の名前もマニュアルの中に入れておくと必要時困らなくて済みます。
予約管理
予約に関してもある程度のルールは必要です。個人店の場合は食材の在庫をたくさん置いていない事が多いため、予約の人数次第では、仕入れの量や内容を調整する必要があります。
例えば予約の場合はコースか単品か、希望メニューはあるかなど、確認する項目を決めておくとよいでしょう。
ドリンクの作り方
カクテルはお店によって配合比があるでしょう。濃かったり、薄かったりしないためにも、配合比はきちんと書いておきましょう。氷の量もカクテルの配合比に影響するので、決めておく方がよいです。また、使用するグラスについても決めておきましょう。同じ値段でグラスの大きさが違うと、お客様からのクレームに繋がります。注意が必要です。
清掃
トイレや換気扇の清掃などもマニュアル化しておきたい項目です。特に換気扇や水道のグリストラップは毎日の清掃と週に何度かの清掃など、清掃頻度が異なります。マニュアルを見れば清掃方法や清掃頻度が分かるようにしておきましょう。
まとめ
小規模飲食店では、在庫管理やお店のルールを中心にマニュアル作成をしておくとよいでしょう。特定の人がいなくても、マニュアルを見れば対応可能な状態にしておく事もサービスにおいては質を一定化することに繋がります。