人は自分だけ特別扱いされると嬉しいものです。それは人間の心理として元々ある承認欲求が満たされることに起因しています。今回ご紹介するハードトゥゲットテクニックとは、まさにその心理をついたテクニックで、人間が持つ「他人から認められる欲求を満たす」テクニックです。
このテクニックを実際に小さな飲食店で活かすにはどういった方法があるのか?またどのようなところに注意すべきなのかをみていきたいと思います。
ハードトゥゲットテクニックとは?
まず、ハードトゥゲットとは「入手が困難」という意味です。つまり、入手困難な品物や情報を「あなただけ特別に」「今回に限り」といったような特別感を伝えることにより、お客様の満足感をさらに上げる効果です。
また、よくある「限定サービス」もこのハードトゥゲット利用した手法です。「ただいまのお時間に限り通常〇〇円が50%OFF」や「スペシャルランチは1日限定3食!」といったサービスもこの時間だけの特別サービスや人数が制限されたそのタイミングしか得ることができないサービスとどちらも特別感を強調しています。
人はどうして特別に弱いのでしょうか?それは、冒頭にも書きましたが人の持つ「承認欲求」が影響しています。自分だけ特別扱いされるということは他の人とは違うことの証明です。そこに人は「自分は認められている」と感じるのです。
例えば飲食店において「いつもよくご利用いただいていますので、少しサービスしときました」と言われると嬉しいですよね。自分はお店側によく利用している人、つまり常連客として認識してもらえると感じ、一見のお客様とは違うという特別感を持っていただけるということですね。
ハードトゥゲットテクニックを飲食店で使うには?
それでは、実際に小さな飲食店でハードトゥゲットテクニックを使うにはどのようにすれば良いのでしょうか。このテクニックは主に常連のお客様との距離を近づけたい時に使うと良いでしょう。
常連のお客様に特別感を感じてもらうには、一見のお客様との差別化が重要です。ですので、例えば
「今日美味しい〇〇を入荷してるんですが、あまり数がなくてメニューには載せてないんですけど、食べますか?」
「ほとんど日本に出回ってないワインが入ったので、〇〇さんのために置いておきましたよー。」
と言われると誰だって嬉しいですよね。「大事にされている」「特別扱いされている」と感じていただけますよね。このように一般のお客様には出していない特別なメニューや商品をあなただからご用意したということで、常連のお客様との距離を縮めましょう。
ハードトゥゲットは悪用厳禁!!
さて、具体的な方法をみてきたハードトゥゲットテクニックを使ったサービスですが、使う時の注意点やデメリットはあるのでしょうか。
あるお客様に特別感を与えるということは、言い換えればえこひいきするということです。常連のお客様が大切で、それだけお店を利用してくれているので多少のサービス、贔屓はあっても良いと思います。しかし、それが度を過ぎると「ここは一見には冷たい店」という印象を与えることになり、マイナス効果となってしまいます。いくら常連客が多くても、新規客がいなければいずれお店は潰れてしまいます。
またあまり多用し過ぎるのもよくありません。このテクニックはお客様との信頼関係の上に成り立っているものなので、多用していると「みんなに言っているのでは?」「うまく口車に乗せられているだけ?」と言った疑念が生じます。せっかく築いた信頼関係を潰しかねないので、ここぞという時にだけ使用する程度にしましょう。
まとめ
ハードトゥゲットテクニックはいかがでしたか?主にセールスマンが商談で使用したり、恋愛の駆け引きなどでも使用されるテクニック。飲食店で使う場合でも、オススメのメニューを食べてもらいたい時、希少価値ある商品が入った時、特別な人に喜んでもらいたい時に使用する点では変わりません。人の心理をうまく使った非常に効果的テクニックですが、一つ間違えると信頼関係を失うという事を忘れずに、使用には十分注意して使いましょう。